現在使っているマットレスの使い心地はどうですか?満足していればOK。でも、不満が少しでもある人は、マットレスを新しくする検討をしてみませんか。
朝までぐっすり眠れる睡眠環境を整えるのは、毎日穏やかに健康で過ごすためには重要なこと。マットレスは、そのカギを握っています。
マットレスの基本をひも解いてみますので、不満を満足に変えましょう。自分にぴったりの一枚を見つける時間は、自分を大切にする時間でもありますよ。
知っておきたいマットレスの素材
マットレスの素材はいろいろありますが、現在の主流は大きく分けて3つ。「高反発ウレタン」「ポケットコイル(スプリング)」「ファイバー素材(樹脂)」です。まずこの3つの素材の違いを知ることから始めましょう。それぞれ違った「心地よさ」があります。
① しなやかに、しっかりと。「高反発ウレタン」
柔軟性・弾性・強度に優れているウレタン素材。スポンジを思い浮かべるかもしれませんが種類が異なり、高反発ウレタンは半硬質ウレタンフォームという軟質と硬質の中間の硬さのウレタン素材です。密度が高く「跳ね返す力」が強いのが特徴です。
- 特徴: 体が沈み込みすぎず、一定の硬さで支えてくれます。耐久性も高く、三つ折りタイプに多いのもこの素材
- 寝心地: 「畳の上に厚手の布団を敷いた」ような、しっかりとした安心感
- 心地いいポイント: 筋力が少ない人でも、寝返りがスムーズに打てるのが魅力。寝返りは、眠っている間に体のこわばりをリセットする大切な動作です。朝、体が「動かしやすい」と感じさせてくれるます
② ホテルのような安定感。「ポケットコイル(スプリング)」
一つひとつの小さなバネ(コイル)が袋に入り、独立して体を支える構造です。
- 特徴: 体の凹凸に合わせてバネが沈むため、「点」で支えてくれる。横揺れが少ないのも特徴
- 寝心地: 表面はふんわり、中はしっかり。リッチで安定感のある「ベッドらしい」眠り
- 心地いいポイント: 体のラインに寄り添ってくれるので、肩や腰の隙間が埋まり、全身の力が抜けるような感覚に。横揺れも少ないため、隣で眠る人を気にせず眠れます
③ 呼吸するマットレス。「ファイバー素材(樹脂)」
プラスチックのような細い樹脂を、ジャブジャブ水洗いできるほどスカスカに編み上げた新素材です。
- 特徴: 90%以上が空気なので、とにかく通気性が抜群。お風呂場などで丸ごとシャワーで洗える唯一の素材
- 寝心地: 浮遊感のある「少し硬めの弾力」です。夏は涼しく、冬は空気の層で暖かい
- 心地いいポイント: 寝汗をかいても蒸れにくく、常に空気が入れ替わっている清々しさ。「清潔であること」に重点を置きたい人にピッタリ
暮らしの質を左右する「マットレスの形」
素材が決まったら、次は「形」を考えましょう。今の寝室環境や、日々の家事のしやすさに合わせて選ぶことで、寝室はもっとリラックスできる場所になります。
①お部屋を広く、お手入れも簡単に。「三つ折り・三分割」
- メリット: 「三つ折り」タイプは、ベッドを使わず布団のように使うと、パタンと畳むだけで床が見え、お部屋に「余白」が生まれます。また、室内で「N字」に立てかけるだけで湿気対策ができるのでお手入れがラクに
- ワンポイント: 中身が3つのブロックに分かれている「三分割」タイプなら、一番重みがかかる腰の部分がヘタってきたら、足元のブロックと入れ替えることで、一つの道具を長く大切に使い続けられます。三つ折りタイプも入れ替えできるタイプであれば、同様に長く使えますね
②今の眠りに心地よさを添える。「トッパー」
「今のマットレスを替えずに、寝心地を変えたい」という人におすすめは、厚さ5cm前後の薄型トッパーです。
- メリット: 今使用しているマットレスや敷き布団の上に重ねるだけで、素材の良さを手軽にプラスできます
- 注意点: 土台となるマットレスがすでに大きく凹んでいる場合は、トッパーを重ねてもその凹みは解消されません。マットレスも傷んでいないことが、トッパーの良さを引き出す条件です
③贅沢な眠りに身をゆだねる。「一枚もの」
ベッドフレームの上に置いて使う、スリット(切れ目)のない伝統的なスタイルです。
- メリット: 継ぎ目が一切ないので、どこに寝返りを打っても均一なサポートが得られます。ホテルのベッドのような高級感があり、贅沢な印象に。
- 注意点: 一度設置すると動かすのが大変なので、ベッドフレームとの間に除湿シートを敷くなど、湿気がこもらない工夫を最初にしておくのがおすすめです。
自分に合う一枚を見極める、3つの問いかけ
「合うのはこれかな?」と目安はつきましたか。最後は自分の「感覚」と「暮らし」に耳を傾けてみましょう。正解は一つではありません。今のあなたにとって一番「心地よい」と感じるものを選ぶための3つの問いかけから答えを導きだしてみましょう。
① 横になった瞬間、体はどんなサインを出していますか?
「柔らかいのが好き」「硬めがいい」という言葉以上に大切なのが、横になったときの直感です。
- 「包み込まれる安心感」にホッとするなら、体圧分散に優れたポケットコイルや低反発寄りのもの
- 「体がスッと伸びる頼もしさ」に心地よさを感じるなら、しっかり支えてくれる高反発ウレタンやファイバー素材
どちらが正解ではなく、あなたの体が「あ、リラックスできる」と感じる方を選んでみてくださいね。
② そのマットレスと、どんな「朝」を迎えたい?
朝起きた時の動作や、寝室の風景を想像してみましょう。
- 「起きたらサッと片付けて、お部屋をスッキリさせたい」 なら、軽くて扱いやすい三つ折りタイプが、日々の心のゆとりを作ってくれるのでは
- 「寝室は、お気に入りのベッドフレームと共にずっと整えておきたい」なら、厚みのある一枚ものや三分割タイプを選ぶことで、寝室全体のインテリアとしての質も高まります
③ 5年後、10年後の自分をイメージしてみたことはある?
道具選びは、「メンテナンスのしやすさ」も大切な基準です。
「重いものを運ぶのは大変かも」と思えば、三分割して中身を入れ替えられるタイプや、洗える軽い素材が、将来の自分へのやさしいプレゼントに。 長く付き合うパートナーだからこそ、今の使いやすさだけでなく「未来の自分が楽に扱えるか」という視点も添えて選びましょう。
おわりに —— 自分を慈しむための寝室づくり
マットレス選びは、単なる「寝具選び」ではありません。 明日を軽やかに迎えるために、今日一日頑張った自分をやさしく受け止める「場所」を整えること。つまり、自分自身を慈しむことそのものになるのではと思います。
どれにしようかと迷う時間も、あなたが自分自身を大切にしようとしている証拠です。あせらずゆっくりと、眠りにそっと寄り添うパートナーを見つけましょう。
この手引きがあなたの毎日を支える心地よい一枚と出会うきっかけになれば、これ幸いです。
